投稿

11月, 2025の投稿を表示しています

「物事をどう見るかによって、人生の色合いが変わる」

   「賢者の見方 」   ある山奥に住む賢者は何があっても悪いことは言わず、 豪雨 ( ごうう ) だろうか、 旱魃 ( かんばつ ) だろうと「すばらしい」「すごい」と物事のいい面ばかりを口にしました。 そんな賢者を見て、人々は「あの賢者はいいことしか言わない。でも人間はいいことばかり言っていられるわけがない。賢者だってイヤなことがあるはず。どう見ても悪いところしかないものを見せつけて、『これはイヤだ』と言わせてやろう」と意地悪な考えを思いつきました。  そこで村人は皆と相談して、 道端 ( みちばた ) に耐えがたい 異臭 ( いしゅう ) を放つ、見るも 無残 ( むざん ) な 獣 ( けもの ) の 腐 ( くさ ) った 死骸 ( しがい ) を置いて、賢者を誘い出し、わざとその場所に通るようしむけました。 村人は「あそこに 獣 ( けもの ) が死んでいます。 醜 ( みにく ) いですね。ひどい 悪臭 ( あくしゅう ) ですね」とさんざん悪口を言うと、賢者は立ち止まり、 獣 ( けもの ) の 死骸 ( しがい ) を見つめて 「歯がキラキラと光って、なんと美しいのでしょう。宝石のように輝いているではありませんか」 と言いました。 見れば確かに、 獣 ( けもの ) の歯は 燦燦 ( さんさん ) と 降 ( ふ ) り注ぐ太陽の光を受けて、 真珠 ( しんじゅ ) のように輝き、 腐 ( くさ ) って耐えがたい 異臭 ( いしゅう ) をふりまいていても、そこだけを見れば大変美しく感じられました。 賢者を言い負かそうとしていた村人は 「物事はそんなふうに見ることもできるのか」 と学び、改心しました。   「15歳の少女と13歳の少女」   アメリカの新聞に15歳の少女が以下のような投稿をしました。 「私は不幸です。自分の部屋も持っていないし、両親の干渉が強くて私を信じてくれません。私のことを好きな男の子もいないし、素敵な服も持っていません。私の将来は真っ暗です。」  この投稿を読んだ13歳の少女が、新聞社に次のような文を送りました。 「私は歩くことはできません。人が歩いたりすることがどれほど大きな幸せでしょうか。私は歩くことはできませんが、見たり聞い...